親が語るN高のリアル|不登校だったわが子の通信制高校の選び方と転入学までの流れ

今や高校の進学先として「通信制高校」を選ぶのも、珍しくなくなってきましたよね。最初から通信制を希望して入る子もいますが、うちの子のように、不登校をきっかけに転校してくるケースも多いんじゃないかと思います。

この記事では、うちの子がどうしてN高を選んだのか。それは、こちらの事情に対し、柔軟に対応してくれたN高の懐の深さにあります。可能性を秘めたすべての若者にチャンスを与えてくれている。そんな風に感じました。同じように進学や転校で悩んでいる方にとって、少しでもヒントになればうれしいです。

N高のキャンパスと5つのコース紹介|わが家が選んだのはネットコース!

それぞれのコースに特徴があるので、お子さんの性格やライフスタイル、将来の目標に合わせて選べるのがN高の魅力だと感じました。

N高は、本校が沖縄にありますが、全国にキャンパスを展開していて、私が資料請求した頃は約69カ所でした。それが今では公式ホームページを確認すると100カ所以上に増えています!ものすごい勢いで新設されていて、それだけ人気と需要があるんだなと感じます。

ちなみにこの「キャンパス」は、通学コースや個別指導コースの生徒さんが通う場所になります。

完全オンラインの「ネットコース」を選ぶ方は、スクーリングの会場がまた別の場所になるので、ここはちょっと注意ポイントです。

どんなふうに学びたい?選べる5つのコース

N高には、自分のスタイルに合わせて選べる5つの学習コースがあります。
わが子が選んだ「ネットコース」を含め、それぞれの特徴をご紹介します!

ネットコース(自分のペースで学びたい)👈わが子はココ

イラスト出典:illustAC/みよしイラストさん

うちの子が選んだのがこのコースです!

  • 毎日の授業はネット動画で好きな時間に視聴←毎日なんかしてませんが…(笑)
  • テストは各単元ごとに確認形式で出題
  • 「大単元」の終わりにはレポート提出もあり

レポート内容は、
① 選択問題
② 教科書の内容からの抜き出し
③ 自分の意見をまとめる記述問題

などがあり、しっかり考える力も問われます。
費用も5コースの中では一番リーズナブルです。

通学コース(キャンパスで仲間と集いたい)

イラスト出典:illustAC/マメハルさん

通信制高校とはいえ、「通いたい!」という子のために通学コースも用意されています。
全国100以上のキャンパスに通える。
通学頻度は 週5日・週3日・週1日 から選択可能。
友達とリアルで会いたい、学校生活を楽しみたい子向け。

親としては、2度と来ない高校生活を楽しんで欲しくもあり、週1でもいいから通えばいいのに、と何度かすすめてみましたが、やっぱり断られました(-_-;)

オンライン通学コース(ネットで仲間とつながりたい)

イラスト出典:illustAC/wai13991さん

「ネットコース」と似てる?と思うかもしれませんが、実は全然違います。先生や他の生徒とのやりとりもライブ感あり、Zoomを使ってリアルタイム授業を受けるスタイルです。4コースあって、その内訳は週1回 or 週3回、そして午前or午後で選択します。

通学プログラミングコース(本格的に学びたい)

イラスト出典:illustAC/reeoさん

本格的にプログラミングを学びたい子向けのコース。

  • キャンパスは 東京(新宿代々木)と大阪(梅田)の2カ所限定(2025/6/30現在)
  • 生徒数も限られていて、人気のためすぐ定員になります。

将来クリエイティブな分野に進みたい子におすすめです。

個別指導コース

高校卒業に必要な学習だけでなく、大学受験など目的に合わせて1対1で指導してくれます。自宅でも、キャンパスでも、自分に合ったスタイルで受けられます。

なぜN高を、ネットコースを選んだのか

全日制高校に通っていたわが子は、人間関係や集団生活にとても疲れてしまっていたので「ネットコース」以外の選択肢が現実的ではありませんでした。

転校を考える中で、「ルネサンス高校」と「クラーク高校」も見学に行きました。どちらも先生方が親切で、対応もとても良かったのですが、最終的に選んだのはN高のネットコースでした。

その理由は、見学時の印象がとても良かったこと。教室が明るく開放的で、生徒さんたちも生き生きと過ごしており、学年の垣根も感じられない自由な雰囲気がありました。

また、全日制の転校手続きも同時進行していたため、申し込みのタイミングが難しかったのですが、N高だけが事情を説明すると柔軟に対応してくれたのです。

具体的に言うと、わが子が不登校になったのは1年の2学期入ってから。
そして転入を決めたのは12月。1年生もあと3学期を残すのみとなった時でした。
1年生として転入できる最終締め切りが12月18日でした。しかし、N高は本締め切りを過ぎても、全日制高校の転入考査試験の結果が出るまで待ってくださいました。
どこも行き先がなくならないように。
また、1年遅らせて編入する方が簡単ではありましたが、中学時代の同級生と同時に高校を卒業できるように配慮してくれたのがN高でした。

この点が、私たち家族にとって大きな安心材料となり、N高を選ぶ決め手となりました。

また、学校によっては2学期制のところもあるため、12月ではすでに募集を終えているところもあり、選択肢も狭まっていたことも理由の一つです。

N高の転入学手続きの流れと準備すること

わが家が経験した、N高の転入学手続きの流れをご紹介します。全体としてはとてもスムーズで、基本的にほとんどがオンラインで完結します。

転入学手続きの流れ

  1. 在学中の高校に連絡し、転校に必要な書類を郵送してもらう
    転校に必要な書類/N高から発行された書類形式があるのでそれを持って在学校に依頼に行きます。
  2. N高にWEB出願を送信(受験料5,000円:2024年12月)
    公式サイトから申し込み。
    名前・住所・生年月日・連絡先などの個人情報、顔写真のアップロード、簡単な「入学希望理由」の入力があります。
  3. 1週間~10日ほどで合格通知がメールで届く
    合格後、メールに記載の「入学意思確認URL」から、入学の意思を表明します。
  4. 入学金・授業料・教科書代の支払い(253,000円:2024年12月)
  5. 入学許可書とオリエンテーション案内が郵送で届く
  6. 高等学校等就学支援金の申請手続き
    N高から送られてくる支援金専用ログインIDとパスワードを使用して、Webで申請を行います。
  7. 新入生オリエンテーションに沿って、4つの入学準備プログラムを完了

入学に必要な4つのプログラムとは?(1週間以内)

イラスト出典:illustAC/hakuさん

Google・Slack・Zoomの設定

学校から届く専用のアカウントを使い、以下のツールにログインできるように設定します。

  • Googleアカウント:N高専用のものが発行されます
  • Slack(スラック):N高の生徒・先生とのやり取りや連絡に使うチャットツール
  • Zoom(ズーム):オンライン授業やガイダンス、メンター面談に使用

N Lobbyへの登録(生徒・保護者用ポータルサイト)

「N Lobby」とは、生徒・保護者用のポータルサイトです。ここが学校との“連絡の窓口”になります。

  • レポートの提出状況を確認
  • 成績の閲覧
  • スクーリングの予定を確認・予約
  • 学校からのお知らせを受け取る

同時に保護者のアカウントも登録するので、さまざまな状況が確認できます。

ZEN Studyのダウンロードと設定(学習アプリ)

「ZEN Study」とは、N高での学習を進めるためのネット学習アプリです。

  • 高校卒業に必要な学習動画を視聴
  • 視聴した履歴が記録され、学習進度が学校と共有される
  • 自分専用の「マイページ」で学習進度をチェックできる

スマホやパソコンで視聴可能で、好きな時間に、好きな場所で学習できるのが特徴です。

「入学おめでとう生配信」動画の視聴と報告

N高では、入学する生徒向けに「入学おめでとう生配信」という動画があります。

  • 正式な入学を祝うためのウェルカム動画
  • 年度途中の転入の場合は、録画されたアーカイブを視聴
  • 視聴後は、案内された「視聴済フォーム」から報告が必須

これを見ることで、「いよいよ始まるんだな」という気持ちになります。

プラスα:Slackガイダンス&ワークショップへの参加(1か月以内)

Slackは、N高生活の中心になるコミュニケーションツールです。使い方をマスターするために、実践ガイダンスとワークショップがオンラインで行われます。

「どうやって連絡するの?」「使い方が不安…」という方にはとても役立つ内容です。

入学手続きが終わったらいよいよN高ライフのスタート

手続きが完了すると、すぐに動画授業が視聴できます。教科書が宅配便で届くのが手続き完了より遅いのですが、すぐに動画視聴を始めた方がのちのち焦らなくて済みます。

おわりにーー始まりは順調ではない

通信制高校の選び方や入学手続きの流れ、いかがでしたか?

「いよいよN高ライフのスタート!」と、明るく元気に始まったわけではありません。
実際には、人間関係に疲れて不登校になり、勉強への意欲も失い、転入試験にも落ちて……と、前向きになるには程遠い状況でした。

しかも、前の学校での単位や成績は引き継がれず、転入したのは3学期。
そのわずかな期間に、1年生の全単位分の授業を受け、レポートを提出し、スクーリングに参加し、テストに合格しなければ進級できないという、まさに崖っぷちからの再出発でした。

そんなギリギリのN高ライフ、どうやって乗り越えたのか。
次回の記事で、私たちのリアルな体験をお話しします。

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